東京大学eeic3年後期実験「大規模ソフトウェアを手探る」2016年度まとめ
東大生がOSS開発やってみた…みたいな記事
「大規模ソフトウェアを手探る」って?
「大規模ソフトウェアを手探る」は、東京大学工学部電気電子/電子情報工学科(eeic)で開講されている、学部3年生向けの実験科目です。
ネット上に公開されているOSS(オープンソース・ソフトウェア)をひとつ選んで、それを改造するという内容の講義です。
2~3人でチームを組んで、数万〜数十万行のプログラムに体当たりで改造を試みることで、以下のようなことを体験するのがこの講義の狙いです。
- 全容を把握できない程度に大きなプログラムを扱う
- 他人が書いたコードに触れる
- デバッガの扱い方を学ぶ
- 先生やTA、他の学生からフィードバックをもらい、それを開発に活かす
- チームでの開発を体験する
また、この実験では、成果物をブログ形式で公開することで、レポートの代替として認められています。 ネット上には「インストールしてみた」「ライブラリを使ってみた」系の記事がたくさんあり、後を追う誰かの助けになっています。 我々が実験を通して得た知見も、誰かの役に立つのではないか?ということで、ブログ形式のレポートを認めているようです。
この記事では、そんなレポートの数々を一覧にしてみました。
OSS開発に興味がある方、学科選びに悩んでいる一二年生、そしてどの実験を受講しようか迷っている未来のeeic民の一助となれば幸いです。
目次
連載形式の記事については、初回あるいは目次のページを取り上げています。
コンパイラ・言語
gcc
結局なにをどう変更したのか(まとめ) - 27++'s Report
内容
- 生成ファイルに自動で名前を付ける
- 末尾の
;
を補完する
Python その1
Python3.x系でprint命令文を追加する話. - Qiita
Pythonにプライベート変数を実装しようと試みた話。 - Qiita
内容
- Python3.x系でもprint文を使えるようにする
- private変数を実装する
Python その2
Pythonを改造してみた はじめに - 開拓馬’s blog
内容
テキストエディタ
Vim
Vimにnanoみたいなコマンドチートシートを表示した話 - チョコの包み紙の裏
内容
- コマンドチートシートを表示する
nano
nanoを手探ってみる#1: ビルドする - meloidae’s blog
内容
- tabキーでファイル名を補完する
- 起動後でもnanorcのリロードをできるようにする
- 雪を降らせる
ブラウザ
FireFox
内容
- url欄の文字を隠す
- 右クリックからタブの複製を行う
- 新規タブを開くとクリップボードの内容を自動で検索する
- タブを複数選択して一気に閉じる機能を付ける
Chromium
Chromiumを手探った#1 - Chromiumをビルドしよう - しゅわしゅわdedede。
内容
- 新規タブで表示されるページをユーザが設定できるようにする
OpenTween
内容
- お気に入り一覧を登録順にする
- 同内容のつぶやき(パクツイ)を検索する
- フォロー/フォロワーの変化を可視化する
- 時間制限付きのミュート機能を追加する
ユーティリティ
Libre Office
LibreOfficeを手探る - libsoft’s blog
内容
- spaceを入力すると下付き文字モードが解除されるようにする
Rhythmbox
Rhythmboxで1曲ループを実現する −0− - かるぅあみるく(仮)
内容
- 一曲ループ機能を追加する
GIMP
GIMPの履歴機能に制限を加えてみた - team-cの日記
内容
- 変更履歴の数が増えすぎてフリーズする問題を防ぐ
まとめは以上になります。
昨年度にこの講義を受講されたid:SWIMATH2さんが、15年度のまとめ記事を作成してくださっています。
東京大学eeic3年後期実験「大規模ソフトウェアを手探る」2015年度まとめ - クフでダローバルな日記
こちら記事に「来年以降のeeicの後輩たちがまたまとめてくれるのを楽しみにしています。」とあったので、大変僭越ながら便乗させていただきました。
17年度以降も、後輩たちがまとめてくれるのを楽しみにしています。